
推しぬいのお顔のラインが理想とかけ離れてしまう…
キャラクターの推しぬいをつくりたいけど、どうやってぬいぐるみにするのか分からない…
自分がイメージしている推しぬいに近づけるためのコツを平栗あずささんに伺いました。
プロが実践するノウハウや考え方など、ぬいぐるみづくりのヒントが盛りだくさんです。
なかなか思い通りの推しぬいに仕上がらないという方は、ぜひ参考にしてみてください。
平栗あずささんについて
平栗あずささんは、ぬいぐるみやドール服などさまざまなアイテムのパターンを手掛ける、ぬいぐるみパタンナー・デザイナーです。
清原のオリジナルブランド『推しぬい』シリーズの監修、さらにシリーズ累計10万部を突破した推しぬい本の著者でもいらっしゃいます。
平栗あずささん監修の『推しぬい』シリーズは、ボディやワッペンなど初心者さん向けのアイテムから、こだわりたい方向けの刺しゅう糸セットや型紙のテンプレートまで、推しぬいづくりに欠かせないアイテムが勢揃い。
またヒト型のぬいぐるみだけでなく、ちょっとシュールで可愛いモチーフが簡単に手作りできる「ふつうのぬいぐるみキット」も話題となっています。
推しぬいやぬいぐるみづくりに興味がある方は『推しぬい』シリーズをぜひチェックしてみてくださいね。
>『推しぬい』シリーズの商品ページはこちらから
平栗あずささんに聞く推しぬいづくりのコツQ&A
平栗あずささんに、推しぬいやぬいぐるみづくりについての質問にお答えいただきました。
※掲載質問は、清原公式X・Instagramにて事前募集したものです。
「第50回 2026日本ホビーショー」清原ブースにてご回答いただきました。
お肌の色は健康的な肌色のキャラや人物であれば、清原の「ぬいクロスボア」だとホワイトピーチが標準の色と考えています。
色白のキャラや具合悪そうな顔、女の子っぽい儚い色白さんという感じなら、さくらミルクという色を使うのがおすすめです。その2色でほとんどのキャラクターは対応できると思います。
日焼け肌の褐色や、宇宙人のような緑色の肌などはなるべく実物の生地を見て選んだ方がイメージに近づくので、できれば手芸店の店頭に足を運んで「ぬいクロスボア」のカラーバリエーションのなかから実際に見て選んでいただくといいかなと思います。
まず綿をしっかり詰めてパンパンに仕上がることは、それはそれで可愛いので悪いことじゃないです。
逆に綿が足りないとシワシワになって元気がない感じになるので、入れすぎについてはあまり気にしなくていいかなと思います。
綿詰めのポイントは、綿を詰めながら粘土で造形していくようなイメージで、どういう形になってほしいかを考えながら詰めることです。
理想の形になったら、それ以上は無理して詰めなくて大丈夫です。
綿が足りないとシワが出やすくなるので、多めを意識してたっぷり詰めていただくといいかなと思います。
お顔がキレイな形に仕上がらない原因としてよくあるのは、頭が後ろに傾いてできる二重あごですね。
お顔下のパーツが正面から見えすぎて、横から見ると上を向いているような印象になってしまうことがあります。
まず体をつかんで頭の中に体をギュッと押し込むと少し改善されますが、さらに気になる場合は太くて長い「ぬいぐるみ針」を使います。
顔の横の目立たないところから針を入れて、綿が多すぎるところから足りないところに移動させてあげるんですね。
多すぎた綿をフェイスラインの方に移動させると、あごの形がはっきりして幾分かシャープになります。
あご下あたりはスッキリするように左右に綿を動かしたり、表面を触って凹んでいるところがあれば針で周りから綿を持ってきて整えてあげたり、というテクニックがあります。
ぬいぐるみ針は1セット持っておくとすごく便利です。市販のぬいぐるみの形を整えるのにも使えます。
まず外周を一周縫います。
筒状の形をつくって、そこに蓋をするように天井と底のパーツを縫い付けます。
縫い合わせるときに四角の角がすごく縫いにくいんですね。
なるべく直角に曲がるように裏からしっかり縫い代をカクっと曲げて縫い合わせてください。
縫い代がもし余って邪魔になるようならカットしてください。そうすると、ひっくり返したときに角がしっかり出やすいです。
まずは外側の筒を縫ってから、天井と底を付けるという順番で縫うのがおすすめです。
刺しゅう糸を引き締めるときは、生地の上にペタッと糸がのるところまで引きます。
それ以上引っ張ると生地が縮んでシワが寄ったり、重なった刺しゅう部分がギュッと硬くなって、刺せなくなってしまいます。
なので糸を引き締めるときは、たわんだ糸がちょうど生地の上にペタッと着地したらそれ以上引かないでください。
刺しゅう糸を引っ掛けないか心配ということですね。
糸があまりに緩いと引っ掛かりやすくなることはありますが、どちらかというと1箇所だけ糸が長いと引っ掛けやすいと思います。
もし可能であれば、糸を1cm以上の長いストロークで刺す部分がないデザインにしてください。
サテンステッチで埋めるとステッチ幅が長くなることがあります。1cmを超えそうなら2段に分けたり、ロングアンドショートステッチを使ったりして、長いステッチをつくらないように工夫してみてください。
デザインの工夫と縫うときはペタッと着地するところまで、というの意識してください。
清原のYouTubeチャンネルで私が刺しゅうの実演をしている動画がアップされています。
動画で糸の引き加減も説明しているので、よかったらぜひ見てみてください。
私の場合は、最初に一番内側にあるモチーフから刺します。
目のハイライトを先に刺して、それから周りを埋めていきます。
隣接するところを刺して、次にふちのサテンステッテを刺すというように、内側のモチーフから順番に刺して最後に外側を刺します。
理由としては、例えば真ん中にハイライトがあるとして、ハイライト部分だけキレイに丸く残してその周りを先に刺すというのがすごく難しいんですね。
そのため、なるべく内側から縫い進めてください。
お顔のデザインはなるべくシンプルにした方が刺しゅうはしやすいですが、ハイライト1個だけの目などあまりにもシンプルだと、刺しゅうの粗が目立ちやすかったりします。
なのでふちやアイラインなど、1~2個要素を足すぐらいの細かさでデザインすると縫いやすいと思います。
ぬいぐるみの刺しゅうをするときに「こういう顔できないかな」と二等身キャラのイラストを観察しています。
あとゲームセンターやおもちゃ屋さんに行くとたくさんのぬいぐるみを見ることができるので、世の中のぬいぐるみはどれぐらい刺しゅうが細かいのかなど、参考になります。
どんな表現が刺しゅうでできて、どういうものが刺しゅうに向かないのかを考えながらデザインすると、実際に刺しゅうするときにトラブルが起きにくいかなと思います。
他の方がつくったぬいぐるみを見ると発見がたくさんあるので、まずはいろいろ観察してみるといいかなと思います。
実在する人物をぬいぐるみにする場合は、まずたくさん似顔絵を描きます。
描くなかで眉毛の角度、目の離れ具合など、感覚をつかんでいって「この顔は結構似ているな」と思った絵をぬいぐるみに落とし込んでいきます。
キャラクターをぬいぐるみにする場合は、元の絵を多少デフォルメしています。
鼻をつけようか、細い眉毛にするのか、太さのある眉毛にするとか、細かい部分を元のイラストのテイストに合わせてデザインを変えています。
まとめ
推しぬいやぬいぐるみをつくる方からの声ということで、同じように悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
今回ご紹介したノウハウを駆使して、ぜひ理想の推しぬいづくりを楽しんでください。
平栗あずささんをもっと詳しく知りたい方へ
平栗あずささんについてもっと知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
インタビュー記事
ぬいぐるみづくりのきっかけや『推しぬい』誕生秘話まで、平栗あずささんのこれまでをインタビュー形式でご紹介しています。
気になる方はぜひこちらからご覧ください。
◆SOWSUMインタビュー記事
ボクトウシシュー合同会社 平栗あずささんに聞いた「時代ごとに変わる人形づくり、つくる楽しさを広げる商品開発」
平栗あずささん監修のぬいぐるみキット
いまの時代のかわいいを表現したちょっとシュールなぬいぐるみがつくれる「ふつうのぬいぐるみキット」について、こちらの記事で詳しく紹介しています。
キットは1つで2体セットとなり、裁断ずみの生地やパーツがひとまとめになっているので初心者さんでも簡単!
平栗あずささんが思い描く世界観を体感できるかわいいキットとなっています。
「ふつうのぬいぐるみキット」暮らしのモチーフと少し不思議なぬいぐるみ|
平栗あずささん監修
◆https://www.kiyohara.co.jp/store/blog/column/20260415_1_product_kit





